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伊奈利開発日記

2015.07.09 日記

遺言書と相続減税

今朝の日経4面から

『自民党の「家族の絆を守る特命委員会」(古川俊治委員長)は8日、遺言に基づいて遺産を相続すれば残された家族の相続税の負担を減らせる「遺言控除」の新設を要望する方針を固めた。遺言による遺産分割を促し、相続をめぐるトラブルを防ぐ狙いだ。党税制調査会に提案し、2018年までの導入をめざす。』

「家族の絆を守る特命委員会」という委員会が自民党にあったこともはじめて知りましたが…

今年1月1日から相続税の基礎控除が激しく減少し実質増税されたばかりなのに、今度は控除額増大で減税?

相続税基礎控除額減少=相続税大増税といわれている今年の相続税改正ですが、果たしてそんなに単純に受け取っていいのかな?

確かに基礎控除額5千万円→3千万円

相続人一人当たりの控除額1千万円→6百万円

…と なり、相続人が配偶者と子供二人の計3人の場合、基礎控除が8千万円→4千8百万円と4割引きになってしまったのですが…

一方で小規模宅地の特例という制度は適用面積が240平方メートルから330平方メートルへと増大しています。

330-240=90平方メートル。。。

田園調布3丁目あたり(鳩山由紀夫さんのご自宅)だと路線価70万円(1平方メートル当たり)以上のところもありますから、90平方メートル×70万円=6千3百万円。

基礎控除の減額分くらいこれで楽勝でペイできちゃいますからね。

今回の相続税改正は、新たに相続税の課税対象になってしまう層の方たちには悲劇ですけど、従来から相続税の課税対象だった資産家達にとってはむしろ朗報?だったとさえ思えてしまいます。

加えてこの記事の「遺言書減税」

「遺言書」ちゃんと書いて相続対策する方々って、それなりの資産をお持ちの方々だと思います。

家庭裁判所で争われる遺産分割事件のうち資産額5千万円以内が総数の約75%。(平成25年度司法統計)

資産家の方々は「遺言書」書いて、ちゃーんと準備してるってことでしょうね。

今回の「家族の絆を守る特命委員会」の提言で所得の再配分への道はますます厳しくなるのかな?

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